お寺を巡りますと、大本山〇〇寺と書かれた立て札や石柱を見かけることがあります。
本山とは、その宗派を統括する中心となる寺院を意味します。
本山の周囲には塔頭と呼ばれる寺院が複数あって、東福寺では25の塔頭寺院が東福寺を形成しています。
霊源院にお越しの方からのご質問で「塔頭ってどういう意味ですか?」というご質問をいただく事があります。
東福寺を例にあげますと、東福寺は1255年に創建されましたが、今までの間に多くの人が東福寺の住職を務めてまいりました。
これらの歴代の住職がお亡くなりになりますと、弟子たちが師匠を供養するために周囲にお寺を建てました。
また、住職が隠居した際に建てられたお寺もあります。
これらのお寺が後に塔頭と呼ばれるようになりましたが、東福寺では一時は50ヶ寺程度の塔頭寺院がありました。
その後、塔頭寺院の統廃合があって、今は25ヶ寺の塔頭寺院が残っています。
今は、全国にある臨済宗東福寺派のお寺の中から選ばれた住職が東福寺の管長を務めています。
一般には、東福寺といいますと、方丈・法堂・三門・通天橋などを思い浮かべる方が多いと思います。
これらは本山の施設で、霊源院は東福寺の中にあるお寺です。
霊源院は宗教法人ですので、独立した一つの寺院になります。
ただし、東福寺の境内にありますので、東福寺の一部でもあります。
あまり良い例えではないかも知れませんが、京都府は日本の都道府県でもありますみたいな感じでしょうか。