8月もそろそろ終わりですが、猛暑は未だ続いています。
今年は前半から始まりましたコロナ禍、そして大雨、そしてこの猛暑。
本当に厳しい年になりました。
そんな中、過日ご報告申し上げましたように、お盆のお参りが無事に終わり、多くの皆さんとご縁が頂けました。
そして、水子供養へお越しの皆さんとも多くのご縁が頂戴出来ました。
有難いことです。
ご縁を頂戴致し、親しくお話頂く中にお檀家さん、永代供養墓の皆さん、そして水子供養へ起こしの若い皆さんからよく頂くご質問。
寺の和尚さんはどのようにお呼びするのが正解なのですかとのご質問をお受け致す機会が随分と御座います。
僧侶に対する呼び方は様々あります。
京都は和尚さんを詰めた(おっさん)或いは(おじゅっさん)、お寺さん、ご住職、方丈さん、そして侮蔑的にくそ坊主、或いは坊主。
最後の二つは通りすがりにからかわれたり、陰口を言われるときに使われますね。
私も若い時はともかく、今はどのように呼ばれようとも自分の価値が増えたり、減ったりするわけではないのであまり気には致しませんが、くそ坊主はともかく、坊主という呼ばれ方は少し嫌でした。
ですがこの坊主という言葉は一つの坊、つまりお寺の主ということで本来は尊称なのです。
それがいつの間にか蔑称に変わってしまったようです。
貴様、御前が尊称から蔑称へと変わったのと一緒ですね。
霊源院は臨済宗といういわゆる禅宗のお寺です。
一般的には禅宗寺院の場合、方丈さんと呼ぶことが多いようです。
京都はお寺が宗派も含めて多いので親しみを込めておっさんと呼んで下さることが多いようですが。
なぜ方丈さんかと申しましたら、昔のインドの聖者維摩居士が住んでいた部屋が一丈四方であったことから転じて禅宗の住職の居室を方丈と呼び、更に住職の呼称になったようです。
今でも大きなお寺には方丈という建物がありますが、そこに住職が住んでいるケースは稀のようです
「どう呼べば良いのでしょうか?」と、皆さんがお尋ねになるのは、失礼があってはいけないという心持が先ずかと存じます。
同様に水子供養へ起こしの若い皆さん、そして今まであまりお寺とご縁の無かった皆さんが、水子供養、お墓参り、法要の機会に出会い、そこの当事者との距離をより近くにしたいという気持ちの発露かと存じます。
御住職、和尚さん、おっさん、方丈さん、お寺さん。
どれも問題なく嬉しいです。
何より気軽にそして近しく和尚さんとお声掛け下さい、そして様々なお話を頂きましたらこの上なく嬉しいです。
先に申し上げましたようにコロナ禍も収まる気配もなく、世の中が少し寒々しい空気観です。
お寺にお越しの節には庭で深呼吸を頂き、お会い致すことがありましたら、是非、和尚さんとお声掛け下さい。
合掌