過日のブログにて霊源院のご本尊様千手観音様についてお話しさせて頂きました。
そこで、菩薩は真理を求めて修行なされている方々全てが菩薩といえると申し上げました。
京都に清水寺の近くに、六波羅蜜寺というお寺があります。
六波羅蜜寺には、水子供養にお越しの若い皆さんや、お墓参りにお越しの皆さんも、行かれたことがあるかも知れません。
本稿では、その六波羅蜜という仏教用語につきまして、一度意味を考えてみたく思います。
先ほども少し触れました菩薩には、課せられた六種の実践すべき徳目があります。
それを「六波羅蜜」と云います。
波羅蜜は梵語でパーラミーターと云って「彼岸」をいいます。
お彼岸は、文字の通り「彼岸、かの岸、あちら側」という意味で、そのまま六波羅蜜とはあちらの世界へ亘るため、悟りの世界へ行く為に大事な六つの徳目を云います。
1.「布施」 是には財施、法施(真実の理をおしえること)無畏施(恐怖を取り除き安心を与えること)の三つがあります。
2.「持戒(じかい)」戒律を守ることで、私達にとっては自己を常に見つめて反省することでしょうか。
3.「忍辱(にんにく)」苦難に耐え忍ぶこと。私達に取っては日々の暮らしの中に出てくる様々な悩み、辛さに向き合うこと。
4.「精進」精進料理の精進です。他の五つの行いをたゆまず継続、実践し続けること。
5.「禅定」それこそ坐禅の目的の一つであります、心を静め安定させる事。
6.「智慧」真実の智慧を表し、伝えること。
以上が所謂、六波羅蜜です。
六波羅蜜を難しい修行とは考えずに、他者に対して自分が出来る安心を与える。
自分を真摯に見つめる、諦めず前へ進む、時には坐禅に取り組み心を整える、自分の得た良き智慧を他者へ伝える。
是なら私達にも出来る気が致します。
これらの積み重ねが私達を彼岸、かの岸へ送って下さる気が致します。
水子供養へお越しの皆さん、お檀家さん、そして是を書いている私も含めまして、皆で実践致したいものです。
愈々、紅葉の時期も佳境です。
一雨、一吹きの度に葉が散り、木枯らしの時期が深まって行きます。
今しばらく、紅葉の絨毯も含め通天橋は楽しめそうですので、是非お越し下さい。
霊源院の御朱印も14日から始まっていますが多くの皆さんがお越し下さり、とても感謝しております。
今年からご用意いたしました「六地蔵の御朱印帳(当院オリジナル)」も評判が良く、多くの皆さんがご縁を下さっておりす。
霊源院の紅葉もまだまだ綺麗です。
今月いっぱいは御朱印を致しますので、是非お越し下さい。
しかし、コロナの蔓延が気になりますので、くれぐれも油断をせずにマスク着用や消毒に心がけ移動致して頂きますようお願いいたします。
コロナが収束致した際には、マスク無しの皆さんの笑顔に早くお合い致したいと心から祈願致します。合掌