菩薩行

2021.02.11

菩薩行

霊源院のご本尊は何回も申し上げておりますように、観世音菩薩。

そして、蓮華堂、地藏堂、絆縁堂のご本尊は地蔵菩薩です。

庭にはわらべ地蔵菩薩が沢山。

菩薩様は私たちの暮らしのフィールドのいたる所に現れ、救いの手を差し伸べて下さり、修行を継続なされております。

コロナは相も変わらず猛威を振るい、辛い思いをなされている方々が多いかと思います。

お陰様にて私は何とか今のところは無事に過ごさせて頂いています。

意に反し、病にかかり病院のお世話になることは直ぐ足元まで来ています。

その時に、わが身を削り、犠牲にしても誰かの為、その方の為に尽くす行為を重ねる人、正しく(まさしく)菩薩ではないでしょうか。

そして、それはそのまま、「菩薩行」ではないかと思います。

今、此処で命の危険を受け、苦しんでいる人がおり、自分も危険の可能性があるのに大切に、全力で支え、治療し、看護致して下さっている医療従事者の皆様の行為は菩薩行、そのもではないかと思います。

想像を超える辛さと、怖さの中での行為と存じます。

心から感謝致したく存じます。

私たちは菩薩行と讃えていますが、当のご自身方はおそらくはそんなことは微塵も考えていないと思います。

禅語 百花為誰開(ひゃつかたがためにひらく)

霊源院の花木、春になればそれこそ、百花繚乱(ひゃっかりょうらん)咲き乱れます。

その花は素晴らしく綺麗で私たちの心を和ませ、鳥や虫も憩いの場となります。

そして鳥の鳴き声、虫の音も私たちの心を癒してくれます。

しかし、花は私たちのために咲き、鳥は私たちを癒すために鳴いているわけではありません。

花は誰の為でもなく、ひたすら無心に咲いているのです。

その境涯は菩薩行を行事て淡々と生きておられる方々に通じておられように思います。

他人の視線を気にせず自己の本分を全うしようとしているように思えます。

その姿はとても清らかで尊く、私たちの心を打ちます。

医療従事者の皆さんも苦しんでいらっしゃる方のお力添えを致したいとの志をお持ちです。

誰かから褒められたいとか、評価頂きたいとかではなく、当たり前の責務という気持ちで粛々とお勤め頂いている方が多いのではないでしょうか。

菩薩行、そのものなのです。

そうは申し上げても、医療現場の逼迫、辛さ、大変さは伝わって来ています。

本当に大変なことは十二分に伝わってきます。

感謝致し、皆さんの御身体ご自愛をご祈念致すことしか出来ません。

コロナが収まり医療従事者の皆さんへ心から感謝の言葉を安心してお伝え出来る日が来ますことを切に願います。合掌

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