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朝の楽しみのコーヒー

2021.02.13

朝の楽しみの一杯

永代供養墓の浄心壇でご縁をいただきましたご家族が、福島県にいらっしゃいます。

霊源院は本当にご遠方にも関わらず普通にご縁が頂けております。

しかも先程の福島県のお方様も、年に二度はお墓参りにお越しになられます。

その都度、ご丁寧にご挨拶下さいます。

そちらのお宅は地元でコーヒー豆の焙煎、販売をなされています。

当院までお越しの節や郵送で、コーヒー豆をお供え頂きます。

お供えの後に私が頂戴致しております。

かおり、味共に絶品です。

朝、門を開け、本堂のご本尊様と各仏壇、韋駄天様へ茶湯をお供えして回ります。

一通りお寺の行事を済ませて少しゆったり致します。

新聞をテーブルに置きましたら、台所へ行きます。

頂きました珈琲豆を一人分ドリップ致し、珈琲を入れます。

それをテーブルへ運び、新聞を開きながらゆっくりと頂戴致します。

何とも幸せのひと時です。

コーヒーで思い出す禅語「喫茶去(きっさこ)」

どうぞ、お茶でも召し上がりお帰り下さいなという程度の意味です。

高名な和尚さんの所へ修行僧が立ち寄り、悟りの道を尋ねました。

和尚さんは何を問われても「まあ、お茶でも・・・」。

また、何を問われても「まあ、お茶を飲み帰りなさい」としか返答なされなかったそうです。

しかし、そこで修行僧は「はっ」と悟られたそうです。

悟りというと、何か特別のものがあるように思いがちですが、その和尚さんは「悟りとは何か。特別なものではないのだよ」ということを示されたのではないでしょうか。

禅語としての解釈は中々、難しいです。

しかし、この言葉は別の見方も出来るんですよ。

お越しのお方様へ「どうぞ」と差し出す一杯のお茶でお相手にねぎらい、思いやりをお伝えいたすことが出来ます。

初対面のお方、少し苦手な方、間にお茶を呈すだけで空気が和やかになるのではないでしょうか。

先ずは、コーヒーでも紅茶でも、又、日本茶でも”喫茶去”です。

霊源院でも客殿(玄関の正面の広い部屋)の真ん中の部屋に寒い時期ですので保温機を用意致し、お茶と缶コーヒーを入れてあります。

お墓参りの皆さん、水子供養へお越しの皆さん、テーブルにお掛けいただき庭を見ながら、どうぞ”喫茶去”

ミニ知識

今日はお茶のお話ばかりになりますが。

東福寺の御開山聖一国師(ごかいさんしょういちこくし)(東福寺を開かれたお和尚さんです)は静岡県のご出身でいらっしゃり、ご実家は今でも続いているお茶農家です。

東福寺は今でも親しくお付き合いが続いておりますが、毎年五月の新茶の頃には本山に美味しいお茶がお供えされます。

何か喫茶去の言葉を見ますと深いご縁を思います。合掌

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