2021年7月22日
恒例の施餓鬼会を霊源院本堂にて厳修致します。
昨年と比較致しますと本年はコロナワクチンの接種も少しづつ進み、良い状況に転じる気配ではありますが、まだまだ、到底安心出来ます状況ではありません。
更には、近年の温暖化に伴うこの時期の気温上昇は尋常ではなく、命の危険を身近に感じる暑さの日々が続いています。
御参詣の皆さんにご着座頂き、大事なご先祖、故人へ深い追福、追善を念じて頂きますことが本意ではありますが、先ずは身体の安全が第一義です。
しかし乍ら、ご先祖様、大事な故人への祈りの行事はお守り致して行かねばなりません。
行事の形態が止む無く変化致すことはあっても、先祖供養の大切さはお寺、御縁の皆様共に変わることは決してありません。
何卒、現況をご理解の上、多くの皆様がお参り下さいますことを心より、お願い申し上げたく存じます。
施餓鬼会開始前の準備をする間を見計らって、墓地を回らせていただきます。
その際に、お墓参りをされている方に、短いお経ではございますが墓前での読経をさせていただきます。
一人で墓地を回りますので、時間の都合が合わなかったり、一時に沢山の方々がお参りをされている時間などは、ご回向をさせていただけない場合もございます。
その際は、ご容赦いただきますようお願い申し上げます。
今更ですが、少し施餓鬼会のお話をさせて頂きます。
施餓鬼会とは良き所への転生が叶わず、所謂、餓鬼道の世界にあって苦しまれている、一切衆生、有縁、無縁の霊に食べ物を施して善行を積む供養です。
その為、この日だけはご本尊様の前にお供え致す以上に本堂の外側へ向けて施餓鬼棚を作り、乾物、野菜、そうめん、果物、お菓子等を盛り沢山にお供え致し、
どうぞ、お召し上がりくださいと餓鬼道にあり苦しむ諸霊へお供養をするのです。
お参りにお越しの皆さんも有縁、無縁の餓鬼道にある霊へ、お供え致したご先祖のの水塔婆へ供養致すと共に功徳が廻るように水向けをするのです。
洗米(せんまい)を右のお皿から左のお皿へ一つまみ移す意味も同様です。
そして、お参りにお越しの皆さんへお弁当をお持ち帰り頂きますのもお供養のお裾分けと共に、施餓鬼の意味を共有頂く、実践としてあります。
今の時代、もちろんお弁当は珍しくも、特別に美味しいわけではありませんがお弁当までが施餓鬼会ですよとのご理解を頂けましたら、用意致しますお寺の喜びです。
何時もと違う雰囲気の中でお参りの皆さんが善根(ぜんごん)(供養の気持を醸成する気持ち)を積み上げて頂きたく思います。
又、水子供養へ起こしの皆さんも不幸にも幸薄かった水子さんへ迷わぬようにそして幸せにねと念じて、お祈り頂きたいと願います。
檀信徒の皆さん、御縁の皆さんはもちろん、水子供養へ起こしの皆さんも是非、お参り頂けましたら、嬉しいことです。
玄関前の掲示板に詳細はありますが、御不明、不安な点はご遠慮なく寺までお問合せ下さい。合掌