お盆中に降り続いた雨は一段落のようです。
暑い夏が戻って来るかと心配でしたが、京都は今のところは有難い温度です。
昨日、25日の昼から境内の墓地で、永代供養墓の皆様や通常墓(お檀家の皆さん)の墓前で、お盆のお墓回向をさせて頂きました。
ご報告申し上げます。
先に述べましたように、炎天下での墓経を覚悟致していましたが拍子外れなくらいに涼しく、安楽にお勤めが出来ました。
地蔵堂手前、真ん中、日赤側と順次ご回向を致しました。
暑さに怯んでおりましたので、実行致すまでは少し躊躇致しておりました。
ご回向を終わらせますと気持ちがすっといたして、晴れ晴れしい気持ちになりましたのは嬉しかったです。
お仏壇、お墓参りをなさる皆さんがお参りを終えられた後、すがすがしい姿でらっしゃるのと同じかと思いました。
お墓に私はいませんよと云う歌が流行った時期がありましたが、ご先祖様や大事な故人はそこにおられます。
もちろん、お家のお仏壇へお手合わせの時もそこにご先祖はおられるのですが、お墓は大事な故人をお祀りするお家であることに間違いありません。
残っている我々がそれなりに安楽(辛い時もあるのですが)に暮らし、日々を無事に過ごせていますのはご先祖様や大事な故人の加護があってとのことと考えたいものです。
当然にそのことに感謝をいたし、日々の出来事や感謝の意を報告致すために、故人の住まいへ訪ね行くというのは自然な振る舞いでは無いでしょうか。
寒風の中、酷暑の中、更にはコロナ禍の中で、皆さん変わらずにお参り下さることはその証しであると存じます。
お墓を丁寧にお掃除を致し、お花をお供え致し、合掌礼拝を致す姿は美しく、お寺の住職にとってもまぶしい景色です。
これからも、特に今は道中のコロナ感染にご留意頂き、お参り頂きたく思います。
私も永代供養墓の皆さんの月ごとの墓前回向は当然に、霊源院墓地の皆さん方のお墓回向を機会を作り、継続致して参ります。
京都独特の風習かも知れませんが、各町内では地蔵盆や大日如来のお供養を、この時期に盛んに行われてまいりました。
お地蔵さん、大日如来様を綺麗に拭き上げ、子供らを集め、お坊さんにご回向頂き、子供の健やかな成長を願う良き風習の行事です。
しかし、此方もコロナ禍と少子高齢化にて維持が困難になってきているようです。
コロナの終息後は、従来通りに引き続き行って欲しいと思います。
霊源院地蔵盆という形では致しておりませんが、蓮華堂や絆縁堂におきまして24日に、お亡くなりの水子さん方へのお堂回向を致しました。
私一人でのお勤めですが、ご回向の後は、これでお盆が何とか無事に済んだとの安堵が生まれました。
どちらのお堂も月に一度お勤め致しております。
蓮華堂回向も含めお勤めの機会はありますが、皆さんの大事な故人へのご回向の機会を増やしたいと思っています。合掌