この記事では、ある大学生の視点での亡くなった人の供養の仕方について紹介します。
お孫さん世代にあたる若者にとって「供養するとは?」を、どのように捉えているかが解るのではないかと思います。
また、皆さまの中には、「どの供養方法を選べばよいのか分からない」とお悩みの方には参考にしていただけるのではないかと思います。
これから紹介する内容を参考にして、我が家での供養のあり方を見つけてみてください。
まずは、亡くなった人の供養の仕方について紹介します。
1つ目は、お墓で供養する方法です。
家族などの自分と近しい人間が他界してしまった際に、遺骨を納骨するためにお墓を設ける方は多いです。
納骨の際には、お坊さんによる読経が行われます。
初めての納骨の方は、宗派によって差異はありますが、多くの場合では開眼法要を行います。
開眼法要の後に、納骨法要のお勤めをしていただきますが、これらは故人の魂を設けたお墓の中に宿らせる行為になります。
その後、遺族は自由にお墓参りをして、故人の安らかなご冥福をお祈りします。
最近では、直葬といって葬儀をされずに火葬される方もおられます。
寺院墓地では、納骨の当日に本堂を利用して遺骨の前で葬儀式を行う骨葬(こつそう)をしていただける寺院もあります。
また、一周忌や三回忌などの法事を希望される方には、相談にのっていただける寺院も多くあります。
また、永代供養の相談など後継者がおられない方には、心強い存在になることもあります。
直葬をされた方も、お墓の縁で安心して仏事の相談ができる環境が整うケースも多くあります。
2つ目は、仏壇で供養する方法です。
お墓を設けると同時に、自宅に仏壇を設けようとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
自宅に仏壇を設ければ、毎日故人に対してお祈りを捧げたり挨拶をしたりできます。
仏壇で供養をする際には、最初に開眼法要を行うのが一般的です。
真宗(お東さん)や浄土真宗(お西さん)では過去帳に法名を記入しますが、それ以外の宗派では仏壇にお位牌を祀ります。
一般に仏壇は四十九日法要(忌明け)に合わせて用意しますが、忌明けに合わせて位牌も白木から塗りに変わります。
仏壇の開眼法要の際には、白木位牌の抜魂と塗り位牌の魂入れも一緒にしていただきますので、新しい位牌を用意しておいてください。
最近では、住宅事情に合わせて小型の仏壇を購入される方が多いようです。
仏壇が小型ですと、位牌を置くスペースも狭くなりますので、一つの位牌に夫婦の戒名を連名で刻む夫婦位牌を選ぶ人が増えているようです。
夫婦位牌の場合は、お亡くなりになった人の戒名を彫刻してもらい、一方は何も彫刻せずに空けておきます。
ご飯やお茶(お水)を毎日お供えしながら、仏壇に向かい手を合わせます。
静かに手を合わせる人や、故人に向かって話しかける人、一日の報告をする人など、ご自身が好む方法でお亡くなりになった人の供養をして下さい。
何かの事情により仏壇を処分する場合には、仏壇にお祀りしたご本尊様の魂を抜くために閉眼法要(抜魂法要)を行う必要があるので覚えておきましょう。
お位牌につきましては、ご本尊様と同様に抜魂法要をして、お焚き上げ(焼却処分)していただく方法と、寺院に預かっていただき供養を継続していただく方法があります。
皆さまの中には、「なぜ供養を行う必要があるのか」と疑問に思っている方もいらっしゃると思います。
では、一体なぜ誰かが亡くなった後にはこのような行為をするのでしょうか。
ここからは、供養を行う意味について紹介します。
1つ目の理由は、故人の冥福を祈るためです。
供養という行為を通じて、故人への感謝の気持ちを伝えて冥福を祈るのが一番の目的です。
残された人たちは、故人の死に対する悲しみに明け暮れるのではなく、きちんと感謝の気持ちを伝えて深い悲しみを乗り越えていく必要があります。
そのために、お供え物をしたり毎日祈りを捧げたりするのです。
2つ目の理由は、自分の生き方を見つめなおすきっかけになることです。
家族などの親しい人の死は、残された人間たちに深い悲しみをもたらします。
しかし、残された人間たちは、自分が最期を迎えるその時まで力強く生きていく義務があります。
深い悲しみを乗り越えていく過程において、故人に見守られている気持ちで頑張れることも出てくるのではないかと思います。
故人を身近に感じることで、心の中で叱咤激励をされながら日々の暮らしを続けることは大切だと思います。
この記事では、亡くなった人の供養の仕方や供養を行う意味について紹介しました。
供養方法でお悩みの方は、今回紹介した内容を参考にしてみてください。
その他にご不明な点がございましたら、当院までお気軽にお問い合わせください。