直葬とは?目次
最近では、冠婚葬祭にかける費用は縮小傾向にあります。
お葬式の意味が解らないままに、告別式のみをされるご家庭や、葬儀も告別式もされずに直葬される人が増えているようです。
最近になって直葬という言葉が聞かれるようになりましたが、葬儀や告別式を行わずに「直接火葬する」を縮めた言葉かも知れません。
葬儀式の「葬」という文字がついていますので、簡素なお葬式と誤解をされている人もおられるようですが、直葬は葬儀式ではありません。
最近のコロナ禍では、葬儀式や告別式を行うことが出来ずに仕方なく直葬されるケースもございます。
直葬のメリットは、次の2つです。
1つ目は、葬儀式や告別式の費用が不要である
葬儀式を行いませんので、火葬が可能になるまでご遺体を安置していただく費用や、棺費用、寝台車の費用、火葬費用、骨壺費用などが主な費用になります。
直葬を家族だけで行うのは難しいと思いますので、葬儀社が提案する直葬プランを利用される場合がほとんどだと思います。
葬儀告別式を行うよりも大幅に費用を抑えることが出来ます。
2つ目は、参列者への対応が必要ないことです。
直葬の場合、お亡くなりになられた以降は、家族は火葬場でのみご遺体と対面することになります。
火葬の際に菩提寺のご住職が同伴される場合は、5分弱程度の短いお経をあげていただけるかも知れません。
通常の葬儀では、火葬場へは家族や近しい親族のみ行きますが、直葬の場合も同様に家族や近しい親族のみでお見送りしますので、参列者への対応はありません。
1つ目は、親族の理解が必要になることです。
葬儀式をされない場合は、故人の両親がご健在であったり、故人の兄弟姉妹などの気持ちもあると思いますので、親族の理解が必要です。
最近では、葬儀屋さんが提案するお通夜をしない一日葬という費用を抑えることができる葬儀式もあります。
親族の理解を求めるためには、葬儀式のことをよく調べておくことも大切かと思います。
事前に説明や相談をして、後になってトラブルにならないようにしましょう。
2つ目は、参列できない人に対応する必要があることです。
参列できなかった方が、後日弔問に訪れることも考えられます。
3つ目は、戒名や法名をつけていただく機会を失ってしまうことです。
葬儀式を行いませんので、日頃から関係のある菩提寺のない人は、戒名(法名)をいただく機会を失ってしまいます。
無宗教の人や、戒名はいらない、お位牌は作らない、と考える人には問題ありません。
直葬の具体的な流れは次のようになっています。
逝去が確認されたら葬儀会社に連絡し、病院や施設に迎えに来てもらいます。
寝台車で霊安施設または自宅に向かい、ご遺体を安置していただきます。
火葬する日程が決まったら、その日まではその場所で安置されることになります。
葬儀社から説明があると思いますが、火葬の当日までの間に、故人の棺に納める品を選んでおきましょう。
火葬当日になったら、遺族が火葬場に集まり故人のお見送りをします。
火葬場では、お見送りの時間は5分~10分です。
火葬が終わりましたら(2~3時間くらい)、ご遺骨を骨壺に納めて散会となります。
今回は、直葬のメリット・デメリットと、具体的な流れを紹介しました。
直葬後に、寺の本堂で勤める骨葬という葬儀式もございます。
お骨葬やご戒名については、当院までご相談ください。