仏教の言葉には、諸行無常(しょぎょうむじょう)「全ての現象は変わり続け、同じままに存在するものは何も無い」という言葉がります。
私たちの生活は日々変化しています。
つい、この間までのコロナやウクライナ紛争もなかった平和な時代が嘘のように、今は様々な不安に囲まれています。
そんな時代に、改めてお寺の役割ということを考えていました。
住職を拝命致し35年ほどが過ぎました。
住職になりたての頃は、学びや経験を積み上げることが沢山あって時間に追いかけられているような日々でした。
檀家さんのお宅にお参りをさせて頂いたり、故人の法事をお勤めさせて頂いたり、時には訃報のご連絡を頂いて葬送の儀を勤めさせて頂きました。
そのような日常の繰り返しがお寺の仕事であり、住職の役割であると疑いを持つことはありませんでした。
しかし、冒頭に申し上げました「諸行無常の言葉」通りに変わらぬものは無く、お寺を取り巻く環境や支えて頂いています檀家さんの環境が激変致してきているように感じます。
以前から解ってはいましたが、少子・高齢化をいよいよ身近に感じるようになりました。
江戸時代に確立されました檀家制度や、それを基盤としたお寺の存在と役割は僅かな年数の歴史でしかありません。
奈良時代は国の為に僧侶が祈り、それが僧侶の役割であるという時代もあったのです。
そのように考えますと、お寺の役割と僧侶や住職の役割も、時代によって変化して当然と思うべきかもしれません。
霊源院は、お檀家さんや永代供養のお墓の御縁の皆様にお支え頂き、順調なお寺守りを継続致しております。
この大切なご縁を大切に、次世代にも申し送りを致す所存です。
これからは、敷居の低い、皆さんが気楽に訪れることができる「場」とならなくてはいけないと考えています。
水子供養にお越しの若い世代の皆さんの心の拠り所になりますように、此処の住職には安心して相談ができるという環境づくりに、これからも注力してまいります。
人目を気にすることなく凹んだり泣いたりすることのできるお寺。
互いが励ましあい元気を分かち合うことのできるお寺。
このような役割を担うことのできる環境づくりを目指す所存です。
私の息子たちがこのお寺に関わりを持ち、寺守りを致していく時代も近づいてきています。
まずは、息子らと近い世代の皆さんが当たり前にお寺の玄関を開けて「こんにちは」と入って頂ける寺造りを目指してまいります。
冒頭に述べました諸行無常は、故人を弔う葬送の儀式やお墓の変化も例外ではありません。
葬送の儀式や故人を埋葬するお墓も時代や環境と共に変わりつつありますが、大切な故人を弔うという根底の部分に変化があってはなりません。
根底の部分はそのままに、安心して供養をしていただけるお墓として、永代供養墓・樹木葬・合祀供養塔を龍眠庵と霊源院で御案内致しております。
お陰様でたくさんの皆様にご見学にお越し頂いています。
お申し込みをいただいた皆様とお話をさせていただいては、お墓のご用意を致した甲斐を感じ喜んでいます。
特に龍眠庵に関しては駐車場が目の前であり、お寺に入りや墓所へ行くのに階段が無いことで、高齢のお方様で墓所探しを致している方々には特にお喜びを頂いています。
大切な人の最後の安住の地である墓所として自信を持っておすすめいたしますので、お墓や永代供養のお寺をお探しの皆様は是非ともお声掛け下さい。合掌