霊源院指定石材店のオフィス石太郎です。
少子化や核家族化の影響だと思いますが、墓じまいをされる方が増えると共に改葬されるご遺骨が増えています。
改葬を希望される方の多くは、永代供養を検討されています。
本項では、改葬についての簡単な説明もしています。
改葬先として永代供養墓を検討されている方の参考にしていただければと思います。
目次
改葬に適した永代供養墓とは?
改葬の目的によって適したお墓は違います
改葬とは、一度埋葬された遺骨を、所在地の異なる他の場所に再埋葬することをいいます。
お墓参りを継続できない。
家族が遠方のため負担を強いることになりそう。
経済的な理由で墓所の維持が困難である。
天災などで墓地の使用ができなくなった。
墓地内や都市の整備の都合で墓所を移転する。
1~2では、墓じまいをして墓所を無くしてしまう方と、新たな場所にお墓を確保される方などがおられます。
3のケースですが、寺院からの寄付に応じることが困難などの理由で、新たな場所にお墓を確保される方もおられます。
4~5では、新たな墓地を確保して既存の墓石の移設をされる方など、墓じまいを検討しないケースが多いと思います。
改葬をする際には、現在埋葬されている所在地の役場での改葬許可申請が必要です。
改葬許可申請については、一般的には下記の手順で行います。
改葬先である新たな墓所を確保する。
現在遺骨が埋葬されている所在地の役場より改葬許可申請書を取り寄せる。
申請者・ご遺骨の方の記録・改葬先など必要事項を記入する。
必要事項の記入後に、墓地管理者より署名と捺印をいただく。
申請書を取り寄せた役場に提出する
改葬許可証が発行される
役場によっては、改葬先を証明するものなどの添付書類が必要な場合もあります。
再埋葬される際には、新たな墓所の管理者に改葬許可証を提出いたします。
本来は、「墓石タイプのお墓・永代管理で維持費不要・埋葬された方々のお供養を定期的に継続して行う」という、3つがそろったお墓を永代供養墓といいました。
最近では、埋葬された方々の定期的なお供養を継続して行う墓所のことを全て永代供養墓と呼んでいます。
永代供養墓には、下記のような種類があります。
墓石タイプ
樹木葬・集合墓タイプ
室内納骨壇タイプ
合祀墓
自宅や子供の家の近くなどに改葬を考えている方は、お墓参りを前提にされています。
また、先々はご自身や家族のお墓としても検討されている方が多いのではないでしょうか。
永代供養墓のタイプにつきましては、ご予算にも関わる事かと思いますが、ご自身や家族が好むタイプのお墓が一番だと思います。
永代供養墓や樹木葬の中には、お墓の使用期限があるものもございます。
使用期限については、樹木葬の規程に多くみられる傾向があります。
先々に家族の使用を検討している方は、使用期限のあるお墓はできるだけ避けて、永続的に使用できる永代供養墓を選ぶと安心です。
お墓参りを重要視される方は、故人様と向き合うイメージの強い墓石タイプや室内納骨壇タイプが適しているように思います。
適している理由ですが、お墓参りの習慣は子供や孫へと引き継ぐ必要があるため、故人様を個々に感じやすいのではないかと思うためです。
子供への負担を心配して、ご先祖様のお墓を墓じまいされる方が増えています。
今までは、ご自身がお墓参りを続けてきたが、高齢によりお参りが困難になった方が、ご先祖様の永代供養を検討されているようです。
このようなケースでは、ご先祖様の眠る土地から他に移すことを望まない人が多いようです。
埋葬されている霊園などに合祀墓がある場合は、そちらにご遺骨を移すという方法があります。
この場合は、所在地の変更がありませんので、通常の場合では改葬許可申請は必要ありません。
ご先祖様の永代供養を大切にお考えの方は、お墓のタイプよりもお供養の内容が気になるのではないかと思います。
信頼して相談できる菩提寺や寺院のある方は、まずはご住職に相談してみてください。
信頼して相談できるお寺がない方は、多少の時間をかけてでも、複数の場所を見学して、直接ご住職からお話を聞くように心がけてください。
墓所での説明や案内を石材店が行っている場合が多いのですが、埋葬された方々のお供養を勤めるのはお寺です。
実際に、どのようなお供養が行われているのかをお尋ねすることで、不安の解消につながります。
改葬後も引き続き、お墓参りを希望されている方は、ご自宅の近くでお墓を探すとよいと思います。
関西エリアの多くは、骨壺から出した遺骨を埋葬いたします。
そのため、昔に埋葬された人の遺骨は土に還っている場合があります。
現在埋葬されている地域の習慣により、お墓の中に骨壺のまま埋葬されている場合では、ほとんどの遺骨が残っている場合があります。
この場合での改葬では、これら全ての遺骨を埋葬できる広さの納骨室が必要になります。
樹木葬の多くは、一般的なお墓よりも納骨室が狭い場合が多く、一部の樹木葬を除いて大人数の改葬には不向きです。
室内納骨壇の場合は、骨壺のままで安置いたします。
そのため、収蔵できる骨壺数が限られるため、規定量以上の収蔵はできません。
骨壺から出して改葬をされる場合は、多くの永代供養墓とほとんどの合祀墓が適しています。
骨壺のままでの改葬を希望される場合は、合祀では受付をしていません。
永代供養墓を選ぶ際には、多くの骨壺を埋葬できる納骨室容積の確保が必要です。
特別な墓石の形状や適した墓地面積など、石材店と慎重に打ち合わせる必要があります。
初めてお墓の見学に行かれる方は、下記の1~5に注意してご見学ください。
墓地確保に必要な費用
交通アクセス
墓地の環境や雰囲気
墓地内の施設・設備
墓地管理者
複数の霊園を見学された人は、まずは1~5をご自身が希望する優先順位順に並べ替えてから、各霊園に当てはめてみるのも良いと思います。
墓じまいを検討されている方の多くは永代供養を希望されていると思います。
ご先祖様のお供養だけでなく、先々にご自身や家族のお墓としてもご使用いただける条件の永代供養墓もございます。
これからお墓の確保をお考えの方の参考にしていただきましたら幸いです。