先日、京都北部右京区の京北へ行く機会を得ました。
用事を終わらせ、近くのお寺の先輩の所へ御挨拶に伺いました。
コロナ禍になって訪問致すことが中々出来ずに気になっていましたが、コロナも少し落ち着いてきていることもあり、3年ぶり程に思い切って訪問致しました。
京北の少し冷たいですが、澄み切った空気を感じながら山寺の階段を登りお尋ねいたしますとお弟子さんとお二人、お寺におられ、お目にかかる事が出来ました。
私より年上でらっしゃいますので、御身体の調子をお伺い致しますと、順調との事。
安堵致し、先輩の近況をお尋ね致し、私の近況を美味しいお茶を頂きながら弾むお話しとなりました。
お話しの中で気になる話題はやはり「過疎化に伴う人口の減少」でした。
京北はご存知のように杉の木の産出で有名な所ですが産業に従事なさる方の高齢化、そして、木造建築の減少に伴う化粧部材の縮小等で産業も萎み、人口流出に歯止めがかからないとの事でした。
それに伴いお寺を支えて下さる皆さんも当然に減少、更には後継者の不在とお寺にとっても厳しい状況との事でした。
少しでも地域の皆さんが後継者不足で先祖守りに抱く不安を解消致す為にと合祀のお墓を用意致したり、お寺の行事を工夫なされているとの事でした。
これは、京北のような郡部だけのお話しではなく、都市部も同様かと思います。
先輩に「私のお寺も、先祖守りに不安をお持ちの皆さんが安心頂くように永代供養のお墓を用意致しており、ご縁を頂きました皆さんにはとても喜んで頂いていますよ」と申し上げますと、此方も弟子と共にそのようなことを考えていると申しておられました。
そして、今日もたまたまインターネットを観ていますと、先にお話し致しましたことと全く同じ話題が載っていました。
此方も京都ですが郡部にあたる町のお寺が人口減少に伴う地域の疲弊、お寺の疲弊を止める為に、檀家さんにお集まり頂き、宗教学者を呼ばれ講演を開かれたとの話題です。
その宗教学者の方がおっしゃる事の中になるほどとのお話しがありました。
かつての日本はお亡くなりの方の埋葬は土葬が主流であったのですが各家が墓石の代々墓を作ることが主流となり今日に至っているけれども、人口減少、後継者の減少を迎えた現在の状況を考えれば、埋葬の形態が変わることは全く不思議ではなく、故人の供養の致し方も変化致すのは当然とのお話しでした。
霊源院でも通常のお墓で先祖守りをなされているお家、永代供養のお墓で先祖守りをなされているお家と様々ですが、どなたも大事な故人を御守り致して行きたいとのお心がその根底にはあります。
このような時代だから、お墓は不用、供養はせずとも良いであろうではなく、このような時代の中で大事な先祖、大事な故人を御守りいたして行こうとの気持が大切なのだと思いました。
霊源院、龍眠庵共に永代供養のお墓、樹木葬、通常墓と幅広く御支持を頂いております。
これからも、もう仕方が無いではなく、このように先祖、故人守りが出来ますよとの提案を致していく所存です。
どなた様も先祖、大事な故人守りに不安、迷いがありましたら、是非、お寺へお声かけ下さい。
先に述べました、先輩のお寺へ訪問致し、帰ります時に、京北の名産の旬の里芋をお土産に頂きました。
早速、晩御飯のおかずにと、油揚げと焚いてご馳走になりました。
里芋の柔らかく、甘い味と油揚げがとても合い、その日の晩酌はよりお酒が進んでしまいました。
日中はまだ暑い日もありますが、朝晩はとても寒くなっています。
紅葉の色も緑と赤のコントラストが艶やかで綺麗ですが、これからの寒さを想像致しますと喜んでばかりはいられません。
寒さに伴い、風邪、インフルエンザ、何よりコロナもまだまだです。
皆さん、十分に油断を致さずに寒さへの備えを頂きたく願います。合掌