故人の終の住処であるお墓、ついこの間までは家の継承者が代々の故人をお祀り致す代々墓が主流でした。戦後の高度成長の中で、家を中心と致した家族の有り様、それが当然のこととして、家の相続と共にお墓も相続致し、家の歴史を繫げて行く、それが当たり前でありました。
しかし、近年は少子化が進み、家を継承致すことが困難となり、その状況が元に戻る可能性が否定されている状況が続いています。
その様な社会情勢の中で、当たり前に家、家のお墓を粛々とお守りなされている家があるのと並行致し、自分たちの終の住処を担保するのと共に、お墓の継承は不要と思う方々が増え、残された人々に負担を掛けずに済む、永代供養墓をお求めになる方が増えてまいりました。
それを受けて、多くのお寺が永代供養のお墓を提案なされるようになりました。
霊源院では、早い時期にお寺のの運営をご相談させて頂いているお方のアドバイスを受け、永代供養のお墓のご縁を繋いでまいりました。
お陰様で多くの皆さんとご縁をお繋ぎ頂き、代々墓の通常墓の皆さんと共に、お寺のご縁の皆さんとなり、近しくお付き合いを頂戴致しております。
過日もお墓のご見学へご夫婦でお越し頂き、とても気に入って頂き、永代供養墓「浄心壇」の仮の申し込みという流れになり、客殿へお上がり頂き、話を進めさせて頂けることになりました。
その中で、とても印象深いお言葉を頂きました。
自分たちが入る終の住処のお墓が決まり、これからの人生に「安心感」が出来ました。
とのお言葉を頂きました
お墓の購入には2タイプがあります。
ご自身方の大切な故人を埋葬致すお墓をお探しのお方、ご夫婦、或いはご自身の終の住処たるお墓をお探しのお方。
後者はかつてはそれ程には多くありませんでした、やはりご先祖、大事な故人を埋葬致し、お守り致す中で、自分たちもそういう時節が来たら、共にそのお墓を自分たちにとっても終の住処としようというお考えのお方が多かったように覚えております。
しかし、最近は後継者たるお子さんがおられましても、管理費が発生せず、永代のご回向を寺にお願い出来る永代供養のお墓をお考えの方が増え、しかも、お墓の用意を前向きに考えられている方が多いように思います。
前向きと申しますのは、先にお話し致しました「終の住処が決まり安心致し、これからの人生、生活をより積極的に設計できる」ということです。
仏教の教えは人の本来の生き方の道筋を示すことが根幹です。
その様なことを思いました時に、お寺の中の「お墓」をご縁として、皆さんが積極的にこれからの良き人生を歩む手助けをさせて頂けるということは何よりお寺冥利と考えています。
東福寺紅葉情報②
例年の東福寺通天橋の紅葉の季節が近づいて来ました。
色づき具合も五分を超え、艶やかな赤が随分と際立ってまいりました。
このまま行きますと、見頃のピークは例年通り、16日位からになりそうです。
現在はお越しの皆さんも少なく、ゆったりと紅葉狩りをなされています。
霊源院でも18日から御朱印の授与を始めさせて頂きます、有縁、無縁の皆様にお寺のなかへお入り頂き、ご縁を綱がさせて頂きます。
本堂前の紅葉も艶艶と綺麗になっています。
お墓参りのお帰り、或いは蓮華堂、絆縁堂のお参りのお帰りには、暖かい、美味しい「番茶」を客殿でお召し上がり頂けます、是非、お越し下さい。
お待ち致しております。合掌