東福寺霊源院指定石材店のオフィス石太郎です。
先日、京都市営墓地に建つお墓の墓じまいの依頼をいただきました。
本日は、東福寺霊源院のご住職にご足労をいただきまして、墓石の正念抜きをしていただきました。
墓じまいで墓石の撤去工事をする場合には、ご住職に墓石の正念抜きをしていただく習わしがあります。
もちろん、信仰されている宗教によって作法は異なると思います。
一般に仏教徒の方は、ご住職に墓前で読経をしていただいてから、墓石の解体作業をいたします。
新しく墓石を建ててから最初に行う法要を開眼法要といいます。
おそらくこの事からきていると思いますが、墓じまいの前に行う法要を閉眼法要と呼ぶ場合もあるようです。
閉眼法要という言葉は、筆者の周辺では、あまり馴染がありません。
京都近郊だけかも知れませんが、筆者の地域では「お正念抜き」と呼んでいます。
また、時々抜魂法要という人もいますが、同じ法要でも様々な呼び方があるようです。
ほとんどの墓じまいには、遺骨を改葬する先を確保する必要があります。
時々、遺骨が埋葬されていないお墓や、遺骨が土に還ってしまっていて無い場合もあります。
遺骨のないお墓の場合は、改葬する必要はありません。
墓じまいをする理由としては、お墓参りが出来なくなることへの対処として、墓じまいを検討されています。
中には、後継者がいないという理由の方もおられます。
このような事情から、ご先祖様の遺骨の改葬先として合祀墓や永代供養墓などを選ぶ人が多いようです。
どちらも、維持費が不要など後継者の有無に関わらず、先々の負担がないお墓です。
墓じまいの際に、遺骨の改葬先として合祀墓を選ぶ理由としましては主に下記の2点があります。
お墓のある場所と同じ墓地の合祀墓に改葬したい。
改葬費用を低く抑えたい。
寺院によっては、手厚い供養が約束されている場合などもあって、お墓の種類を問わず「このお寺に改葬したい」という人もおられます。
1の理由の人は、郷里のお墓が建っている場所に合祀墓がある場合です。
親しみのある土地から遠くに動かしたくないという気持ちから同じ霊園内の合祀墓に改葬を希望されています。
永代供養墓に改葬を希望する人は、先々にご自身のお墓としても考えている人が多いようです。
また、祖父母やご両親の遺骨を他の方々と一緒のお墓に改葬することに抵抗を感じる人もおられるようです。
また、東福寺龍眠庵の永代供養墓のように家族のお墓としても使用いただける場合は、後継者の使用も視野に入れた検討をされています。
永代供養墓は維持費が不要で、寺院による定期的なお供養が継続して勤められますので、後継者の有る無しに関わらず安心して改葬していただけます。