過日、永らく月参りでお世話になり、毎月お仏壇でのお勤めをさせて頂いておられたご縁のお家の奥さんが急逝(きゅうせい)なされました。つい先月まで普通にお話し頂いておりましたので本当に「寝耳に水」のお話しです。
しかも、今の時代から致しますと、まだまだ若いと言える年齢でした。
毎月お参りに行きまして、お勤めが終わりますと、お茶を入れて下さり、にこやかに歓談され、場を暖かく包み込むお方でした。
ご主人は穏やかな、あまりおしゃべりにならぬ方ですので、奥さんが家の暖かさを全て盛り上げ、ご主人はそれを優しく見つめているという家庭でした。
お亡くなりになる前の月のお参りの節にはお会い致しました時、少し体調が悪いのかしらという様子があり、ご主人が沈み込んでいらっしゃったのを今となっては思い起こしています。
ご葬儀の日の御主人、娘さんの様子を拝見致していますと「愛別離苦」としか言いようがありませんでした。
お釈迦様の教えの「生老病死」、「愛別離苦」、そのものです。
心から愛しんで来られたパートナーとのお別れ、もちろん、パートナーに限らず、ご自身の赤ちゃん、又、お子さん、大切なご両親とのお別れ、これは体験なされた方しか解らぬ、慟哭の辛さです。
お釈迦様はそこから逃れることが出来ぬ人間の宿命を見つめ、仏教の教えを後世の私たちに残されました。
その辛い事実を受け止め、残された者は一歩、一歩と歩みを致さねばなりません。
只、辛い日々は少しずつ癒され、光がさす日は必ず来ます。
挫けずに前へ歩みを進めて下さることを切に願っております。
お嬢さんはこれから観音さんの如く、お父さんの近くに寄り添い、支えていかれることと確信いたしています。
心からのご冥福をお祈りいたします。
先月の大雪に翻弄され、バタバタ致していましたら、既に二月も随分と日めくりを重ねました。
ここの所は比較的、穏やかな、暖かい日が続いていますので、ほっと致しています。
しかし、来月は直ぐにお彼岸がやってきます。
無事に過ごせていますので日の経つのが早いともいえるのですが、それでも日の経つ速さには今更ながら驚愕致します。
コロナに関しましては少し落ち着いてきて、明るい兆しが少し出てきていることは嬉しいことです。
只、ここの所の報道に注視致しますと、今までにない凶悪な事件が頻発致しているようです。
是も又、世の中の変化に伴う悪しき現象なのかもしれません。
特に、高齢の皆さんが被害に会われているニュースを見ますと、本当に憤ります。
安心致し暮らせる環境が戻ってきますことを願わずにはおれません。
ともあれ、先ずは自分たちで注意を致し、安全な生活を心がけることが大事と存じます。
どなた様も十分な用心を致し、日々を過ごされますこと、祈念致します。合掌