東福寺龍眠庵の樹木葬

2023.02.13

京都東福寺霊源院のお墓のコラム

東福寺龍眠庵の樹木葬

東福寺霊源院指定石材店のオフィス石太郎です。

東福寺霊源院の隣にある龍眠庵では、昨年の5月より樹木葬永代供養墓の受付が始まりました。

どちらのお墓も、沢山の方々がご見学にお越しで、共にご好評をいただいております。

様々な樹木葬を取材して

弊社では、関西霊園情報局というお墓の紹介サイトを運営していて、あちこちのお墓を取材させていただきました。

樹木葬には、山林に埋葬をする樹林葬や、霊園内で受付をしている樹木葬と呼ばれているお墓などがあります。

数年前より樹木葬のブームがございましたが、取材をさせていただきましても樹木葬には、個人的に共感できる部分があまりありませんでした。

人気の樹木葬ではありますが、埋葬だけに特化し過ぎていて、本来のお墓が持つ役割を「全て無駄」と言われているような感じがしたのが共感できなかった理由です。

取材の際には、筆者は時代に乗り遅れた古いタイプの人間と思いながら、霊園スタッフの説明を聞いておりました。

仏教離れはもったいない

話が脇道にそれますが、最近はYouTubeの動画をよく拝見いたします。

ある動画では、お坊さんを含む複数の方々が「仏教離れとお寺の役割」についての座談会のようなことをされていました。

「仏教離れしているのは、お坊さんの方なんじゃないんですか?」とコメントを入れたところ、長文で無茶苦茶反論されましたが・・・。

20年前から永代供養墓の受付をさせていただいていることもあって、沢山の方々から少子化や核家族化でお困りの方々からお墓やお供養についてのご相談をいただいております。

寺院が檀家さんに向けて長年行ってきたことを、今の時代に沿った工夫を加えると、お困りの内容が解消の方向に向くことが沢山あるように思います。

寺院やお客様には、相談に至るまでの糸口を、中々見つけにくいのが現状のようです。

今では、YouTubeを通して、お坊さんの人柄や方針の一部を垣間見ることが出来る時代になりました。

色々な人が間に入りますと、それぞれの思惑などに影響を受けることがあります。

「仏教離れ」と言われるようになったことについては、様々な理由があると思いますが、ご相談の内容によっては、初対面の寺院とでもWIN WINの関係を築くことができるかも知れません。

お墓の目的について

話を樹木葬に戻します。

お墓の目的とは、故人様の埋葬とお供養の場であると、ほとんどの人が思うのではないでしょうか。

これ以外にも、個々にお墓に求めることは、いくつかあると思います。

  1. 生きた証を先々まで残したい。

  2. 死後も、みんなで(夫婦で)仲良く暮らしたい。

  3. 遠く離れた家族が集まる場所にしたい。

  4. 故人様との語らいの場である。等々

このようなことを子々孫々に伝えたいと、ボンヤリと何となく感じている人もおられるのではないかと思います。

これらの気持ちを、強く願ったりストレートに感じる機会は、あまりないのではないかと思います。

時代と共に失われていく感じさへいたします。

筆者は、このような思いを失わずに済むようなお墓は出来ないかを考えてみたくなりました。

また、昨今の樹木葬には共感できないと不満を言っているだけでは何も変わりません。

そこで、東福寺龍眠庵の樹木葬のコンセプトは、「豊かな気持ちでお参りが出来るお墓」にすることにいたしました。

お墓は「ありがとう」を伝える場所

もともと考えるのが好きな筆者ではありますが、「寝ても覚めても」と言っていいくらい、お墓のあり方について筆者なりに考えました。

参考にさせていただきましたのが、店内に貼ってある庵治石のポスターとお墓100年プロジェクトに掲載の過去の写真です。

オフィス石太郎店内の庵治石ポスター

何となく写真を見ていて、「この子たちは、優しい子なんだろうな~」と思いました。

そこで、3~4歳くらいの小さいお子さんでも、お墓に関心を示してもらえる工夫は出来ないかを考えました。

「お墓って何?」と、興味をもっていただければ、設計としては大成功です。

東福寺龍眠庵の樹木葬

墓石の一部には、可愛いわらべ地蔵さんを採用して、小さいお子さんの目線の高さになるように各墓石を配置いたしました。

お墓参りにの時には、ここは「ありがとう」を言う場所だと、お子さん達に伝えていただけないかと願っています。

知識はネットを通して簡単に調べることができますが、父母や祖父母に教わった知識は思い出と共に心に残ります。

自然と「ありがとう」と言えたり、父母や祖父母の思い出と重ね合わせて、街中に立っておられるお地蔵さまにも手を合わせることができる優しい人になっていただけることを願っています。

弊社では、お子さんの優しい気持ちを養う場所としてのお墓のあり方を提案できればと思い、東福寺龍眠庵の樹木葬を設計いたしました。

お墓参りを大切に思う方々の樹木葬

東福寺龍眠庵の樹木葬は、最後の人が埋葬されて30年後に樹木葬をいたします。

樹木葬後も、故人様の永代供養は継続いたしますのでご安心ください。

その間は、境内墓地の各墓石にお墓参りをしていただけるようなっています。

永代供養料を追加することで人数制限なく家族のお墓としてもご使用いただけます。

墓地管理料などの維持費や、樹木葬をする際の墓じまいや改葬の手続きは不要ですので、後継者への負担は大きく軽減されるのではないかと思います。

JR・京阪電車「東福寺駅」から徒歩6分の場所にあり、龍眠庵の前にある東福寺参拝者用駐車場をご利用いただけます。

お墓参りを大切に思う方々のために造られた樹木葬です。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
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