1月迄は東福寺の御開山の聖一国師の御廟、開山堂の御守りの役、開山堂輪番をお勤め致しておりました。
この役は、3ヶ月、夜はお堂へ泊まり込み、お勤めを致します。
午前に一回、午後に一回、そして夜の11時からのお勤めを致し、12時に鐘を突き就寝致します。
この間は当然に外泊を致すことが出来ませんので、何処にも行くことが出来ませんでした。
お陰様で無事にお役を果たすことが出来、2月はゆったりと過ごす日々です。
霊源院の法務も少し余裕が出来ましたので、過日、実家の長野県へ帰り、久しぶりに父と母のお墓参りが叶いました。
緊張の大役を無事に済ますことが出来ましたので、今回は少しゆっくりの予定にて実家の安曇野市へ帰りました。
実家を守ってくれています妹のお世話でゆっくりと過ごす時間を得ることが出来ました。
実家に戻り、先ずはお仏壇へ帰って来ましたことを報告致し、お線香を上げ、先祖回向をさせて頂きました。
そして、家の近くにあります、お墓へお参りに行きました。
日中ですが、さすがに長野は寒いです。
お墓の前に立ち、正面を見ますと北アルプスの峰が連なり、真っ白な雪を見せています。
寒いですが、清んだ空気を吸い込みながら唱えるお経は何とも言えず満足感を感じます。
父、母、先祖の戒名を読み上げての回向を致しますと、家に戻ってきた実感と嬉しさが胸に広がります。
最後に墓石に触れ、又来ますねと告げますと、先祖と繋がったような気持ちが広がりました。
ゆっくりとお墓参りが出来た喜びに満たされました。
そして、夜には、妹の美味しい手料理を頂き、ゆっくりとお酒を堪能致す喜びの時間を過ごしました。
父、母と直接に話すことは叶いませんが、お墓参りということを通じて、妹の家族と縁を深め、暖かい時間を過ごせましたことは、亡き父、母、ご先祖の功徳と思いますと、お墓参りを通して頂ける有難い縁を心から有難く思うことでした。
私は父と母の分骨を自分の部屋にてお祀り致し、日々、手合わせは致してはおりますが、自分の生まれた所の先祖のお墓へお参り致し、大事な親族と絆を確認できる喜びを頂ける「お墓」の有難さを改めて感じることが出来ることとなりました。
翌日には時間の余裕がありましたので、車で長野と岐阜の境の奥飛騨迄、足を延ばし、温泉でゆっくり致しました。
温泉の湯舟に浸かり、山並みの雪を見て、大きく深呼吸致しますと、心が解放されて行きます。
明日からの京都の生活に力を与えてくれる時間となりました。
霊源院、龍眠庵のお墓へお参りの皆さんも同様な想いでお墓参りにお越しなのだと思います。
これからも、皆さんが霊源院、龍眠庵にお墓があり、良かった、嬉しいと思って頂けます様、お寺をお守り致さねばとの想い、新です。合掌