永代供養とは?-永代供養とお墓

2023.06.09

京都東福寺霊源院のお墓のコラム

永代供養とは?

東福寺霊源院指定石材店のオフィス石太郎です。

東福寺霊源院では、平成15年より各家ごとの個別に埋葬する永代供養墓の受付をしています。

霊源院の隣りにある東福寺龍眠庵では、2022年5月より永代供養墓樹木葬の受付が始まりました。

霊源院や龍眠庵の永代供養墓は、いつまでも墓石が撤去されない永久墓という特徴があります。

また、龍眠庵の樹木葬は、個別のお墓にお参りいただく期間を経てから、個別埋葬の樹木葬に改葬されます。

最近のお墓は、省スペースでシンプルな形状の物が主流となりつつありますが、本章では永代供養墓の種類について紹介させていただこうと思います。

永代供養とお墓の関係

本来は、永代供養と埋葬は全く別々のことでした。

最近では、永代供養といえば埋葬方法の代名詞のように思っている人が多いようです。

このような風潮になった原因としては永代供養墓の登場があります。

チラシやホームページで、永代供養墓を目にする機会が増えるにつれて、「永代供養=埋葬方法」と少しずつ頭に刷り込まれてしまったようです。

  • 永代供養とは?

  • 檀家の依頼を受けて、故人様を菩提寺が定期的に継続してお供養することをいいます。

  • もちろん宗派や寺院にもよって違いはありますが、東福寺霊源院の宗派である臨済宗では、年牌(年に1回)・月牌(月に1回)・日牌(毎日)など、永代供養にも種類があります。

  • 永代供養の種類を表す際に、位牌の「牌」という文字が使われますが、故人様の位牌が安置された本堂で約束されたお供養が勤められます。

  • ※永代供養を依頼した家族は法事をしなくても良いと誤解をしている場合がございますが、これは間違いです。

このようなことから、永代供養は埋葬とは全く別の事柄になります。

別々の事柄ではありますが、永代供養墓の登場によって、菩提寺のない方々にとっては永代供養を検討していただける機会が生まれたともいえます。

お墓には、合祀墓・個別の墓石・樹木葬・室内納骨壇など、様々なタイプのものがあります。

最近では、お墓のタイプを問わず埋葬後に故人様のお供養を寺が定期的に勤めるお墓を永代供養墓と呼んでいます。

少子化によって永代供養墓が増えたことから「うちは、主人を永代供養してもらいました」というのは、永代供養墓に埋葬しましたという意味になりつつあります。

永代供養墓に相応しいお墓とは?

前項では、合祀墓や樹木葬など代表的な5つのタイプのお墓を挙げました。

どのタイプのお墓であっても、永代供養墓として埋葬をしていただけますが、永代供養墓に相応しいお墓には2つの条件があります。

永代管理であること

お墓に埋葬された方々のお供養の約束を全うするためには、お約束の期間お墓が維持されていなければなりません。

永代管理とは、墓地管理料を前納する管理料の支払い方法をいいます。

通常の場合は、墓地管理料が未納になりますと、お墓の使用ができなくなり、撤去されるリスクが増します。

約束された故人様のお供養を満了するためには、その期間に該当する墓地管理料を前納する永代管理が採用されていないと不安ではないかと思います。

このことから、永代供養墓では永代管理が必須だといえます。

合祀墓のように、もともと墓地管理料が存在しないお墓の場合は全く問題ありません。

自由にお墓参りできる環境

永代供養墓といっても、一般的なお墓同様にご家族はお墓参りをしてください。

お墓参りをしていただくためには、交通アクセスや墓地の開門・閉門時間など、ご自身が無理なくお墓参りできるところがベストだといえます。

寺院の中には、お墓参りの際に予約が必要なところや、近隣に駐車場がないところなど、お参りを億劫と感じてしまう条件のところもあります。

また、核家族の時代には、遠方に暮らす家族も多いことから、主要な駅から近い墓地が人気です。

どのようなお供養が勤められるかを確認

最近では、公園墓地や寺院の境内墓地など、墓地を問わず様々なところで永代供養墓の受付をしています。

先祖代々付き合いのある菩提寺でしたら信頼関係が築かれていますが、新しくお墓を検討している人の殆どは、その寺院とは初対面になります。

寺院の中には、過去には信頼関係だけでやってきたのだからと、規程や規約などの約款のないところもあります。

最近では、永代供養墓を受付けている墓地管理者の多くは、お墓の規程を設けています。

お供養の内容については、墓地管理規程などに明記されていますので、確認をしていただけるのではないかと思います。

墓地管理規程の中には専門用語が使われることも多いことから、解らないことは遠慮せずに墓地管理者にお尋ねください。

最近の風潮としましては、ご家族も参加しての合同法要を勤めている寺院が増えています。

ご家族にもお供養を実感していただけることから安心されているようです。

寺院によっては、彼岸会や施餓鬼などの定例行事にならぶ行事として沢山の方々がお参りにお越しです。

公園墓地の場合は、園内にお寺がない場合が多く、どなたがお供養を勤めているのかを確認する必要があります。

公営墓地などでは、宗教の偏りを防ぐ必要があるため、近隣の各宗派寺院が交代でお供養を受け持っているなどしています。

まとめ

昔は、永代供養といえば菩提寺をもつ檀家さんだけの、ある意味特権ともいえるお供養でした。

最近では、埋葬の際に付いてくるオマケのように思っている人が多いように感じています。

家族はお墓に埋葬をして故人様をお供養していただき、その後はご家族と寺院の双方で故人様のお供養を勤めていただく丁寧なお供養が永代供養です。

近頃は、お寺不在の告別式が増えているようですが、永代供養墓を通じて気軽に相談できるお寺との出会いも、永代供養墓の魅力と言えるのではないでしょうか。

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