東福寺霊源院指定石材店のオフィス石太郎です。
霊源院の隣りにある東福寺龍眠庵では、2022年5月より永代供養墓と樹木葬の受付が始まりました。
東福寺霊源院や龍眠庵の永代供養墓や樹木葬は、宗派を問わない受付をしています。
ご見学にお越しのお客様の多くは、宗派にこだわりを持っておられない人が、ほとんどです。
こだわりを持っておられないだけで、宗教やお寺に対して否定的なお客様は皆無です。
宗派にこだわりのないお客様や、無宗派と呼ばれるお客様が求める「お墓の在り方」について少し考えてみたいと思います。
無宗派とは、寺院や団体などに帰属せず、信仰する特定の宗派やを持たないことをいいます。
もちろん、仏教以外の宗教を信仰している方々を無宗派とはいいません。
無宗派の人は、必ずしも仏教を否定している訳ではありません。
その点においては、無神論者とは違います。
無宗派の人の中には、仏教の教えには何となく共感できる部分もあるが、寺院との関係を拒む人がおられます。
また、日々の生活の中で、寺院と接する機会がなかった人もいます。
「実家は〇〇宗だけど、私は特に・・・。」と返答される人もおられます。
無宗派の人とは、仏事の相談や法事の依頼をする際に、頭に浮かぶお寺がない人と言っても良いのではないかと思います。
無宗派の人が増えた原因の一つに、核家族化があります。
実家と離れて暮らす子供たちは、日々の生活の中でお寺との関わりがなくても特に支障はありません。
核家族化は、無宗派の人を増やす仕組みとさえいえます。
加えて少子化を身近に感じるようになりますと、「後を託せる人」が減りつつあります。
このような背景を受けて、檀信徒以外の方々のお供養にも積極的に取り組む寺院が増えてまいりました。
それらの寺院では、お供養の方法や詳細などを開示することて、ご住職とは初対面の人も質問しやすいような雰囲気づくりをしています。
終活をされている方の中には、新たに出会った寺院と先々のお供養を約束をする人が増えています。
これから新たなお墓をお考えの方は「後継者がいない」「子供に負担を掛けたくない」などの理由で、永代供養墓や樹木葬を検討している人が多いのではないかと思います。
永代供養のお墓の殆どは、永代管理を採用しています。
永代管理では、維持費が不要ですので家族への負担軽減もありますが、承継(名義変更)の有無を問わず約束された期間お墓は維持管理される安心感があります。
中でも、家族への負担軽減を希望している人には、最寄駅から近い墓地をおすすめいたします。
交通アクセスのよいお墓は、遠方に住む子供もお参りしやすいメリットがあります。
このような理由で、最近では最寄駅から近い場所にある寺院の境内墓地が人気です。
宗派を問わない受付や、檀家になる条件がないなど、一般の方々に向けた受付をしている寺院が多く、お墓を通じてご住職と出会うという人が増えています。
寺院の多くは、本堂での法事なども、ご希望に応じて受付けています。
本堂での法事の後は、墓地へ移動して全員でお墓参りをしていただける上、お寺の施設を利用した会食ができるところもあります。
初めて法事を行う家族は、法事を行うまでの手順など教えていただけますので、安心してお尋ねいただければと思います。
「お供養とは気持ちだ」と仰る人は多いのではないかと思いますが、筆者は「気持ちの表れ」であって、そこには習慣を伴わなければならないのではないかと思っています。
実際に何を継続すれば良いかはご自身の判断で決めていただければよいのですが、どのような事柄の中から選択すればよいのかを知る必要があると思います。
お寺からは仏事について具体的に教わることができるのではないかと思いますが、関心のある人は宗派の教義を学んでいただくこともできます。
お寺に相談に行くと行っても、用事がないと中々行けないものです。
その上、全く面識のないお寺でしたら、怖くて行けないのではないかと思います。
これが、筆者が身近に感じるお寺離れの原因です。
無宗派の人は、お墓の見学の際には、法事やお寺での行事、ご住職の人柄まで、お墓以外で大切な部分にも注意をされると良いでしょう。
また、ご自宅でもお供養の方法などが分からない場合は、ご見学の際にご住職に尋ねてみてください。
今までお寺との関わりがなかった人には、お墓を通じて心強い存在を得ることができるかも知れません。