時には、心の中を覗くことを忘れぬようにしたいものです。

2023.09.13

時には、心の中を覗くことを忘れぬようにしたいものです。

30代の前半に私は東福寺の修行道場「東福僧堂」にわずかな期間ですが、お世話になりました。

霊源院は臨済宗のお寺です、臨済宗のお寺の住職になる必須の要件は宗門の大学、仏教系の大学で仏教を学ぶより、先ずは日本に10以上ある「専門道場」、「僧堂」へ入門致し、一定期間、そこで過ごし修行を致すことが第一義の資格要件となります。

お寺の子供でもそこのところは避けることが出来ません。私の子供二人もそれぞれに東福寺と天竜寺の僧堂にてお世話になりました。

各僧堂にて細かい部分では皆、個性がありますが、基本の日常は作務と呼ばれる掃除に始まる様々な作業、そして、ご存知の「托鉢行」、一番は「接心」と呼ばれる一週間を基準とした座禅三昧の修行です。

そして、「接心」の時、漫画「一休さん」でお馴染みの「禅問答」が行われます。

先生にあたる「師家」というお坊さんから様々な問題を与えられ、その答えを探す為に座禅三昧となります。

先生に答えを持っていっても、「だめだし」の連続です。

そして、その窮した私たちの状況を見切るかのように、先生は、「お前さん、思い込みで外ばかり見ていても答えは出ぬぞ、よーくお前の心の中を思い込み無しで覗いて御覧」とアドバイスを下さいます。

この心のなかを覗くことは思い込みを覗いて、客観的に自分の心の内を覗かねばなりません。

その心の覗き込みを継続することで「真実」、「答え」が少しずつ見えて来るのです。

そう申しましても、この作業は中々簡単なことではありません。

寺に戻りました今もやはり自分の思い込みで「行動」、「言動」を致してしまいます。

その都度しまったと思うのですが。「懲りません」。

遍界不曾蔵(へんかい、かくて、かくさず)

禅語です、世の中は何も隠していない。真実を知りたければ、よく見て、良く感じる心を養うことが大切との意味です。

自分の心を真摯に覗き込むことは難しい作業ですが、覗くことを忘れずに、日々を過ごしましたら、少しずつですが「真実」に近づけるのではないでしょうか。

龍眠庵の樹木葬が好評です。

昨年度から龍眠庵でも永代供養墓のご縁をお繋ぎ致しています。

「庵」、「円満」という、霊源院に御座います「浄心壇」と同じタイプの永代供養墓、そして「四十一菩薩」という名前の樹木葬。どれも、多くのご縁を昨年から頂戴致しておりますが、特に樹木葬は人気が高く、既に残り僅かとなっています。

短い期間に、これ程の多くのご縁をお繋ぎ頂きましたことに、心よりお礼申し上げたく思います。

子供らと共に、霊源院、龍眠庵共にお守り致し、皆さんの心の拠り所として思って頂けるお寺にと念じております。

桔梗の花が長きに渡り咲き誇っています。

今年の夏はびっくりする暑さ、しかも、九月に入りましてもその暑さの勢いは収まる気配がありません。

彼岸を迎えましたら、少しは暑さも収まるのでしょうか。

さて、この極端な気候の為でしょうか、七月末位にはその盛りを終える「桔梗」の花、霊源院、龍眠庵とも今も咲き誇っています。

夏の花「百日紅」と共に、紫の綺麗な花を咲かせています。

そのことはとても嬉しいのですが、原因が異常気象に基づくものと考えますと、少し心配になります。

とは言え、お墓参り、水子供養にお越しの節には皆さん是非、お楽しみ下さい。合掌

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