御布施について②

2023.10.12

京都東福寺霊源院のお墓のコラム

御布施について

東福寺霊源院指定石材店のオフィス石太郎です。

霊源院の隣りにある東福寺龍眠庵の樹木葬は、完売後も沢山の方々にお問い合わせをいただいております。

今のところ受付時期や詳細については未定ですが、来春には霊源院でも樹木葬付き永代供養墓の受付を予定しています。

永代供養墓の確保や合祀墓へのご納骨は、継続して受付中です。

ご希望の方は、是非お問い合わせください。

御布施の昨今

昔は

  • お寺のご住職に法事を依頼したり、墓前などでお経をあげていただいた際には、御布施をお渡しするという習わしがございます。

  • 江戸時代に確立したと聞いていますが、日本には檀家制度がありました。

  • そのため、ほとんどの家は、代々どこかのお寺に所属していて、このようなお寺を菩提寺といいます。

  • 菩提寺に対して解らないことは、両親や祖父母に聞くと何となく疑問は解決するという時代が長く続いていたと思われます。

  • 檀家には、寺の施設や住職の生活を守るなどの義務があったようです。

  • そのため、この頃の御布施は、お供養していただいた御礼という意味合いが強かったと思われます。

  • 御布施の額をご住職尋ねるということは「私の感謝の気持ちを”おいくら”にさせていただいたら良いでしょうか?」というような、何とも微妙な雰囲気だったのかも知れません。

今は

  • 最近は、お墓の確保やご納骨などを通じて、新たにお寺とのご縁を持つ人が増えています。

  • ご住職とお客様は初対面なため、出逢った時はお互いに信頼関係がありません。

  • この時点で、お客様が一番心配になるのは、経済的な負担ではないかと思います。

  • 「まずは、ご納骨の際に如何ほどの費用が必要なのか?」

  • 「先々に、どの程度の負担を覚悟しておく必要があるのか?」

  • 今まで寺院との関わりがなかった人は、仕方なくこれらを自身の身近なところに当てはめてしまうかもしれません。

  • 目的を果たすために必要な、作業料(供養料)や交際費などの必要経費という印象をもっている人も多いようです。

  • お供養の現場でも、葬儀社や石材店のスタッフが、御布施の額の相場などを説明することが多く、御布施の額はは地域での定価になりつつあります。

  • しかし、御布施の額を質問した人はモヤモヤが解決して喜んでおられますので、何となく上手くいっているのが現状です。

「お気持ちで」の良いところ

お供養においての御布施はご住職への御礼(もともとは僧侶への施し)でしたので、ご住職も「お気持ちで」と答えるしか選択肢がありませんでした。

昨今の供養料という点では、「御布施は、お気持ちでお願いします。」は、お家によって経済状況は違うこともあり平等ではないかと思います。

また、「お金のことを言うことは、あまり品が良いものではない」と思っているご住職も多いようで、「お気持ちで」と伝えることでご住職この品格を保つことにも役立てられています。

「お気持ちで」の現状

前章の「御布施の昨今」でも触れましたが、ご住職とお客様はお互い初対面の状態からスタートすることが多いのが現状です。

また、両親や祖父母のおられる方でも、御布施の額を尋ねてみても大半の場合は解決しないようです。

このような方々は、「あまり失礼なことはしたくない」という気持ちから、御布施の額を調べておられます。

ご住職に直接聞くのは、とても失礼な事と思っておられるようで、結局は身近な業者さんに尋ねる人が多いようです。

地域の相場を薄々知っている業者さんも多く、お客様の疑問解決のお手伝いをしています。

しかし、これらの流れは、各家の判断に委ねられたはずの御布施を定価へと変えてしまう後押しにもなっています。

「お気持ちで」というのは、素晴らしい理念だと思いますが、ご住職とお客様との間に業者が入ることで、本来の理念が崩れてしまいます。

「お気持ちで」の理念を守るためには、お客様がご住職に直接相談できる環境を整えていく必要があります。

まずはご住職に相談してみてください

東福寺霊源院では、御布施の額も含めて分からないことは直接ご住職に尋ねていただくことをおすすめしています。

他社のように御布施の相場をお伝えしないのは不親切ではないかと自問自答することもありますが、ご住職が近くにおられる時は筆者がお伝えすることはありません。

ただし、ご住職がおられない時や、シャイな雰囲気のお客様の場合は、出来るだけアドバイスとしてお伝えするようにしています。

筆者は、初対面の人同士が共通の話題がない状態では話しにくいのではないかと考えていて、御布施というテーマを通してお互いの信頼関係を強めていただけるように願っています。

そのため、ご住職には御布施についての質問にもお応えいただくようにお願いしています。

ご住職とお客様とのやりとりを近くで拝見していても、お客様の緊張がみるみるほどけていくように感じます。

時が経って教わった内容を忘れてしまった時は、再度ご住職に遠慮なく質問してみてください。

何年も経つとご住職も説明をしたことを忘れている(笑)と思いますし、また丁寧に説明してくださると思います。

ご住職の人柄や檀家さんとの関係など、お寺によって環境は違いますので、全ての寺院に当てはまらないことはご理解ください。

まとめ

東福寺龍眠庵にご見学にお越しのお客様は、家族や親族への負担軽減を願って永代供養墓の見学にお越しです。

お客様からのご質問で多いのは、お墓を確保したあとの出費についてです。

お墓の完成後には開眼供養を行う習わしがあり、ご納骨や一周忌や三回忌などの法事の際にも、ご住職に御布施をお渡しいたします。

また、年に二回行われるお寺の行事への参加、毎年9月に行われる永代供養墓に埋葬された方々の総回向法要の際にも、受付で御供をお渡しになるのがマナーです。

ご納骨以外の法事や行事への参加については、霊源院からの強制はなくお客様の判断で希望する人のみ必要な事柄になります。

御布施の事や法要当日の持ち物などは、ご住職が説明をしてくださいます。

ご住職への相談は、電話でしていただいても失礼になりませんので、安心してご相談ください。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
  • 担当 柳田 貴人
  • 近鉄東寺駅すぐ
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