墓地名義人の役割とは?

2023.12.15

京都東福寺霊源院のお墓のコラム

墓地名義人の役割

東福寺霊源院墓地指定石材店のオフィス石太郎です。

少子化の時代にも対応するお墓として、弊社が永代供養墓を提案させていただくようになってから、もうすぐ20年を迎えます。

東福寺霊源院の永代供養墓ですが、今では600件近くの沢山の方々よりご支持をいただいてまいりました。

名義変更をするお宅が増えてまいりました

先々の維持費が不要ということもあって、霊源院の永代供養墓は、生前にお墓を確保される方が多いという特徴があります。

ご自身やご夫婦のお墓として生前確保を希望する人の多くは60~70才代です。

「頭と体が元気なうちに出来ることはやっておこうと思って・・・」と仰るお客様が多いことから、終活の一環としてお墓の生前確保を希望されるようです。

20年という歳月が経ちますと、残念ではございますが、ご家族から墓石への戒名彫刻の依頼をいただく機会が増えてまいりました。

故人様が、墓地名義人(墓地使用者として届け出のある人)の場合は、合わせてお墓の名義変更(承継手続き)についてもお知らせをしています。

霊源院の永代供養墓は、墓地使用者様がお亡くなり後に名義変更(承継手続き)が行われなくても、お墓が撤去されることのない永久墓です。

墓地使用者様の中には、家族のお墓としての先々までのお墓の使用を希望する人もおられますので、ご希望の方には墓地の使用を家族に承継していただけます。

墓地使用者の役割とは?

ご見学当時に説明をさせていただいてまいりましたが、新たにお墓を承継するご家族に説明をさせていただく機会を持つことは難しいのが現状です。

ご不明な点がございましたら連絡をいただきましたら説明をさせていただくのですが、「何を聞いたら良いのかもよく分からない」という感じの人もおられるのではないかと思います。

そこで、霊源院の永代供養墓を承継するとは、どのような事かについて説明をさせていただきます。

故人様のお供養以外に、墓地使用者の役割は大きく分けて2つございます。

お寺との連絡窓口としての役割

霊源院では、永代供養墓の使用者様に年に3回の行事の案内を郵送しています。

行事の内容は以下の通りになります。

  • 春彼岸

  • 春のお彼岸の期間中の日曜日には、彼岸会という霊源院檀信徒様全体の故人様をお供養する行事がございます。

  • お盆

  • 8月1日・2日には、施餓鬼という檀信徒様全体のお盆の行事がございます。

  • 以前は8月1日だけでしたが、毎年沢山の方々が本堂にお集まりのため、熱中症の対策として昨年より2日に分けて行われるようになりました。

  • 8月1日か2日の、どちらかご希望の日を選んでお越しいただけるようになりましたので、本堂内の過密が緩和されるようになりました。

  • 永代供養

  • 秋のお彼岸の期間中の日曜日には、永代供養墓の方々を対象とした総回向法要を勤めています。

  • 年に一度、ご家族と一緒に故人様のお供養をさせていただく永代供養の行事です。

  • ご家族がお越しにならない場合でも、お供養は継続して勤められますので安心してください。

その他の連絡事項としましては、境内の参道の工事などで、お墓参りに支障が出そうな場合の告知などをさせていただくことがあるかも知れません。

埋葬の際などに届け出をする役割

墓地使用者は、お墓へのご納骨や、お寺に登録をしている事柄について変更があった場合には、届け出をしていただく役割があります。

  • ご納骨を希望する場合

  • ご納骨(埋葬)を希望される場合ですが、まずは霊源院に電話(075‐561-9684)をして予約をしてください。(メールは不可)

  • 当日の持ち物などは、住職から説明があります。

  • ご葬儀での読経や、ご納骨の時期を迷われている人など、その他のご相談についても遠慮なく連絡をしてください。

  • 墓石に、ご戒名などの彫刻を希望する方は、オフィス石太郎(075‐693-7345)まで連絡をお願いします。

  • 埋葬予定者の追加

  • 霊源院の永代供養墓は、埋葬者(埋葬予定者を含む)は登録制になっています。

  • 永代供養墓を家族の墓としてお考えの場合は、埋葬予定者の追加登録手続きをしていただくことで、代々の墓としてご使用いただけます。

  • 埋葬予定者の追加登録は必要時にその都度申請していただけますが、原則として墓地使用者様(名義人)に届け出ていただきます。

  • これは、各ご家族やご親戚などの関係を霊源院は把握していませんので、墓地使用者が希望する人のみを埋葬させていただくためです。

  • 住所変更など

  • また、住所変更など登録いただいた事柄に変更があった際には、申し出ていただく必要があります。

お墓は家族にとって大切な場所

長い間、お墓は故人様を埋葬する場所ではありますが、家族にとっても大切な場所と信じられてきました。

最近では、お墓を持つことを負担と思う人が増えつつあるように感じます。

主な原因は、核家族化にあるのではないかと想像されますが、このような時代だからこそ、家族が集う場所が増えた方が良いのではないかとも思います。

少子化の時代を迎えて、お墓も皆様の要望に考慮したものへと変化しています。

例えば、永代供養墓に代表されるような墓じまいが不要なお墓や、先々の撤去の心配のないお墓など、お墓を持つことへの不安や負担と感じる部分を無くす取り組みが行われています。

しかし、安心して埋葬できる場所のバリエーションが増えただけでは、お墓を建てることに大きな意義を感じることができないかも知れません。

個人的には、パワースポットに行かれるんでしたら、墓参りに行った方がよほどパワーをもらえるような感じがいたしますが、そのようなことを押し付けても仕方ありません。

そこで提案ですが、多少間違っていても良いと思いますので、まずは我が家流のお墓参りを考えてみてはいかがでしょうか。

例えば、年に一度は家族そろって墓参りをするとか、墓参りの時には毎回お孫さんに豆知識を一つ授けるとか、お墓参りの後はみんなで美味しいものを食べに行くとか、何でもよいと思います。

  • 叔父さんの思い出

  • 筆者の場合は、お墓参りの時ではありませんでしたが、小学生の時に叔父さんから教わったことを今も覚えています。

  • 叔父さんは、ある企業の総務部で、50年後の日本を予測するような仕事をしていました。

  • そのため、企業としては畑違いのウーロン茶の栽培や魚の養殖を推進するなどして、斜陽産業だった業界においても退職者を出さずに乗り越えてきたそうです。

  • 「いいか、将来を予測することは人助けにもなる。君も仕事をするようになったら常に将来を見据えて頑張りなさい。」

  • 東北訛りでボソボソした口調が控えめな雰囲気に感じましたが、叔父さんの話は小学生だった筆者には凄く響きました。

ご高齢になると、ついつい愚痴を話してしまう人が増えるように聞いたことがあります。

墓前では、一切愚痴をこぼすことなく、次世代に経験談を必ず一つ伝えるというルールなんかも、我が家流のお墓参りとしては、アリなんじゃないかと思います。

まとめ

途中から、話が脱線してしまいましたが、お墓の承継を受けるということについて触れてみました。

少子化に対応するためにできた新たなお墓は、承継を受ける人の負担は少ないように思います。

最近は、お墓参りの仕方なども検索をして学ぶ人が増えているようですが、作法などを過度に気にすることで、作業のようになってしまったら義務感だけが増していきます。

お墓を承継された方は、この機会に「我が家らしいお墓参りの在り方」について、一度考えてみても面白いと思います。

墓前では、ご先祖様や目の前のお孫さんに手品を披露していただいたら楽しそうです。

毎回、お祖母さんが作ったお菓子を家族に振舞っていただいてら喜ばれそうです。

毎年、必ず同じ場所で集合写真を撮るのも面白そうです。

お墓参りは家族にとっての思い出作りの機会になることを願っています。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
  • 担当 柳田 貴人
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