少子化と永代供養墓

2023.12.18

京都東福寺霊源院のお墓のコラム

少子化と永代供養墓

東福寺霊源院墓地指定石材店のオフィス石太郎です。

弊社では20年前より、少子化の時代に対応するお墓として永代供養墓を推奨してまいりました。

特に東福寺霊源院の永代供養墓は、関西圏にとどまらず全国よりお越しいただき、今では600件近くの方々よりご支持をいただいております。

少子化によるお墓の問題

①後継者問題

  • 既存のお墓は、お子さんなどの次世代に承継することを前提に、墓地使用規程等のルールが設けられています。

  • そのため、墓地使用者様がお亡くなりになるなどした際には、墓地の使用を承継する人がいない場合は墓地使用権が抹消される場合が殆どでした。

  • ようするに、後継者のおられないご家庭に対して罰則ともいえる規程が設けられている訳です。

  • そのため、後継者のいない家庭は、寺院などの墓地管理者が維持管理する合祀墓を選ばざるを得ないケースが多かったのではないかと思います。

②維持管理の問題

  • 少子化になりますと、一人っ子同士の結婚が増えてまいります。

  • このような場合では、子供世帯が双方の両親の介護や、先々の仏事などを担う必要が生じます。

  • お子さんに先々を託すご両親は、どうしても子供世帯が心配になりますので、負担軽減を優先せざるを得ない状況になってしまいます。

少子化では、既存のお墓を建てることが難しいと感じる人が増えてまいりました。

永代供養墓のルーツ

永代供養墓のルーツですが、遠方にお住いの方も安心して建てていただけるお墓として生まれた比叡山延暦寺大霊園の久遠墓が始まりです。

日本仏教の総本山ともいわれる比叡山延暦寺でのお供養を希望する人の中には、関東などの遠方にお住いの方も多くいらっしゃいました。

比叡山延暦寺では、お墓に埋葬された方々を定期的にお供養する永代供養を勤めています。

また、墓地管理料を先々の分まで前納する永代管理の導入や、遠方にお住いの方も安心していただけるように、各墓石の維持管理は霊園管理事務所が行うなど、現在の永代供養墓の基本ともいえる取り組みが採用されました。

もともとは、遠方にお住いの方のために生まれた永代供養墓でしたが、比叡山延暦寺が取り組んできたことは、少子化の時代にも対応するお墓へと繋がっています。

個人墓から家族墓へ

永代供養墓が生まれた頃は、個人墓や夫婦墓などの人数制限を設けたお墓が主流でした。

20年前になりますが、東福寺霊源院では家族での使用も視野に入れた永代供養墓の受付を始めたことで、お墓を選んでいただく際の選択肢が増えたのではないかと思います。

永代供養墓が個人墓や夫婦墓しかなかった頃は、お申し込みの時点でお子さんとは別々のお墓になることが決まってしまいます。

このような制約が無ければ、家族のお墓としても使用できますので、東福寺霊源院では2名様の埋葬を基本にして先々の人数追加も可能な申請方法を採用いたしました。

両親と一緒のお墓に入るか、お子さんは別のお墓を造るかは、お子さんの意思に任せることができるため、核家族化の中でも安心してお墓を求めていただけるのではないか考えています。

永代供養墓と一般墓の違い

永代供養墓といっても、霊園によって様々に規程されていますので、東福寺霊源院の永代供養墓を例にとって紹介させていただきます。

墓石の維持管理について

  • 従来のお墓は、お墓の補修が必要になった際や、地震などで損傷してしまった際には、墓地使用者(ご家族など)が墓石を修理しなければなりません。

  • これは、お寺の土地(墓地)に、お客様が買った墓石を置かせてもらっているため、持ち主であるお客様に修理をする義務が生じます。

  • 東福寺霊源院の永代供養墓は、個々のお墓も寺院の施設として管理をしています。

  • 各自の墓石は寺院の施設であるため、施設の持ち主である寺院に修理をする義務があります。

  • そのため、先々にお墓の修理を託す人がいない人や、後継者に修理費等の負担をかけたくない人も安心して建てていただけるように配慮した規程になっています。

墓地管理料について

  • 従来のお墓では、定期的な墓地管理料の納付が義務付けられている場合が殆どです。

  • そのため、墓地を承継する後継者のいない人は、先々に墓地管理料の納付が滞ってしまうため、墓地使用権を抹消されるリスクが高まります。

  • 東福寺霊源院の永代供養墓は、先々の墓地管理料を一括前納する永代管理を採用しています。

  • また、墓石が著しく風化するまでを永代管理の期間としていますので、半永久的に墓石の維持と埋葬された方々のお供養は継続されます。

お供養について

  • 東福寺霊源院では、毎年9月のお彼岸に永代供養墓に埋葬された方々の法要を勤めています。

  • 一般的なお墓では、ご家族からお供養の申し出がない場合は、寺院は読経などを特にいたしておりません。

  • 永代供養墓といっても一般的なお墓と構造は変わりませんので、ご家族はお墓参りなどの日々のお供養をされています。

まとめ

少子化や核家族化の時代でも、安心して埋葬していただけるお墓として、永代供養墓は沢山の方々に知られるようになりました。

最近では、後継者がおられるご夫婦からの問い合わせも多く、お子さんへの負担軽減のために永代供養墓を検討されているようです。

昨年より、霊源院の隣にある龍眠庵墓地でも永代供養墓の受付をさせていただいております。

霊源院同様に、いつまでも残る永久墓ですので、皆様にはご安心いただけるのではないかと思います。

大阪や京都よりお越しのお客様が多いですが、中には遠方よりお越しのお客様もおられます。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
  • 担当 柳田 貴人
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