大学生の方が供養について調べたコラム記事をいただきましたので紹介させていただきます。
皆様の中には、「供養とは何なのか」と思う方もいらっしゃるでしょう。
供養とは、一体どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
この記事では、供養という言葉についてわかりやすく説明します。
供養に関して詳しく知りたい方は、これから紹介する内容をぜひ参考にしてみてください。
まずは、供養という言葉について紹介します。
この言葉は、古代インドのサンスクリット語が起源になっていると言われています。
大昔のインドでは、サンスクリット語でお経が書かれていました。
それらの影響を受けて、仏教でもこの言葉が使われるようになりました。
また、仏教における供養という言葉は、仏や諸天などに対して尊敬の念をもって供物を捧げるという意味があります。
この意味が派生して、一般的には故人に対して供物を捧げることで冥福を祈ります。
日本に仏教の考え方が伝わった際には、当時すでに形成されていた古来の祖先崇拝の習俗の影響を大きく受けました。
そのため、当時の日本では「故人の冥福を祈る」という行為に対して、供養という言葉が使われました。
次は、供養を行う理由について紹介します。
1つ目の理由は、故人を悼むためです。
上記の通り、供養という言葉には「故人の冥福を祈る」という意味があります。
そのため、故人が天国でも幸せに暮らしていけることを願い、残された人間は故人に代わって徳を積むよう努力いたします。
「あの人だったら、きっとこうするであろう」と、進んで人に接することも供養につながります。
仏前へのお参りやお墓参りの他には、定期的に親族が集まって行う一周忌や三回忌などの法事も故人を悼むための供養です。
2つ目の理由は、残された人間たちのためです。
家族や親族などの自分と近しい人間が亡くなってしまうと、私たちは深い悲しみに暮れてしまいます。
しかし、私たちの人生を全うして生きていくためには、その死を乗り越えていく必要があります。
供養を通じて故人の死に対して正面から向き合えば、心を落ち着かせることが可能です。
また、太古から代々受け継がれてきた命の大切さなどに触れると、先祖や故人との深い関係性を再確認でき、たっても断ち切れない絆を実感できるでしょう。
このように、大切な人の死には自分たちにとって大きな意味を与えてくれるものです。
「死」という言葉を聞くと、どうしてもネガティブなイメージが先行してしまいがちですが、その死を乗り越えることで自分の人生をさらに豊かにすることも可能なのです。
今回は、供養という言葉についての説明と供養を行う理由について紹介しました。
この記事を通じて、供養に関する理解が今までよりもさらに深まったのではないでしょうか。
ご不明な点やご質問等ございましたら、東福寺霊源院までお気軽にお問い合わせください。