このページの目次
臨済宗の座禅の仕方
霊源院の本堂に入ってすぐ左側の場所を、常に座禅が出来る部屋と致しました。
昨年11月に行いました秋季御朱印授与に多くの皆さんがお越し下さりました。
その時に、写経と座禅を気軽に体験頂ける場所を用意を致しましたところ、皆さんが思いの他に積極的にご利用くださいました。
写経をご希望のお方様は何時でも致していただけるように、客殿に写経の間を用意致しております。
お檀家さんや永代供養墓の皆さんはもちろん、水子供養へお越しの皆さんにも気軽に坐禅体験をして頂きたく常設することに致しました。
ご利用をご希望の節は、寺に気軽に一声お掛け下さい。
私が寺にいる時は説明させて頂きます。
坐禅には整えるべき三つがあります。
先ず二つに折りまげた座布団の前側にお尻を乗せます。
右足を左腿の上に乗せ、更に左足を右腿の上に乗せますが、この姿勢を結跏趺坐(けっかふざ)といいます。
結跏趺坐は慣れないと難しいので上げやすい足を片方だけ乗せる半跏趺坐で十分かと思います。
次にお臍の下くらいになりますが手を組みます。
右の手の平を上に向けて乗せ左手も同じように上に向けて右手に重ねます。
そして両方の親指の腹どうしをくっけます。
この親指をくっつける印を法界定印(ほうかいじょういん)といいます。
組んだ手は下腹部に近づけ、ひじは体から軽く離し、体の力を抜くように心がけます。
身体を前後左右に動かして重心を安定させ首はすっと伸ばし、あごは軽く引きます。
頭の天からコインを落としたらお尻からコインが抜け落ちることをイメージなさると良いです。
1.5メートルほど先に視線を落とし目を半分閉じた状態(半眼:はんがん)にします。
舌を上アゴにつけ、両唇と上下の歯を軽く合わせます。
座禅の呼吸は、腹式呼吸によって行い、ゆっくりと身体中の空気を抜くつもりで息を吐きます。
吐き終わりましたらその反動を使い静かに息を吸い込みます。
だんだんと下腹部の丹田(たんでん:へそ下)に力が入るようにいたし、徐々に静かな呼吸に整えて行きます。
吐く息を大事に、静かにゆっくり、長々と出すことが大事です。
まずは無念無想(むねんむそう)は求めずに、座ることだけに集中してみて下さい。
浮かんでくる雑念には、吐く息を十まで繰り返し数える「数息観(すそくかん)」が良いです。
座禅には警策(けいさく)がつきもので、背中をポンポンと叩きますが、これはもちろん体罰ではなく、座禅に集中するための方策です。
こちらは機会がございましたら、皆さんに体験をしていただきたく存じます。
皆さんには座禅をご利用頂きたく思いますが、ご自宅でも機会を見つけて座禅をして頂くことは更に良いかと存じます。
修行僧は40分をワンクールで座禅を行いますが、皆さんは15分でも結構ですので、眠りにつく前に一日の収めとして始めてみて下さい。
細かく絵を入れた座禅の説明書もご用意致しています。
説明書をご希望の方は、お声かけ下さい。合掌