京都市東山区にある東福寺塔頭霊源院のコラムです。
今回も、大学生からいただいたコラム記事を掲載させていただきます。
水子供養をお越しの方は参考にしてください。
皆さまの中には、「水子供養について知りたい」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。
水子供養とは、一体何なのでしょうか。
この記事では、水子供養の説明と水子供養をする際の服装のマナーについて紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
ここからは、水子と水子供養の意味について紹介します。
まずは、水子について解説します。
水子という言葉は、流産や中絶などによって生まれることができなかった胎児や生まれて間もなく亡くなってしまった胎児を指す言葉です。
一昔前までは、「すいし」や「すいじ」と読まれていましたが、今日では「すいし」と読まれています。
この言葉の由来は、日本神話に登場するイザナミとイザナキの間にできた1番目の神である水蛭子(ひるこ)だという説があります。
水蛭子は、生まれてすぐに海に流されてしまいました。
しかし、流れ着いた場所で福の神となったので、国内の各地で祀られるようになりました。
次は、水子供養について解説します。
水子供養とは、亡くなられた胎児を弔うための供養です。
「水子の安らかな眠りを祈ることで家族の辛さや悲しみを癒す」という意味合いが近代では強くなっています。
仏教では、故人の法要と共に追善供養という考え方に沿って水子供養が行われています。
追善とは、追福修善(ついふくしゅうぜん)を略した言葉です。
追善供養とは、故人を思い善事を修めて冥福をお祈りすることをいいます。
供養の品をお供えすることや、故人の冥福を祈る読経などが善事になります。
供養の品について
一般には供花や供物をお供えしますが、水子供養の場合は玩具・絵本・メッセージなどをお供えされる人も多く、お地蔵様に帽子や前掛けをお供えされる方もおられます。このことから、供養の品という表記にしました。
また、自己と他者を分け隔てることなく、思いやりの心で他者の手助けをする事も大きな善事であり功徳をもたらします。
功徳とは功能福徳(くのうふくとく)の略で、善行によって得られた恵み・ご利益という意味があります。
他者を思いやる行動が功徳となり故人の尊霊にも巡ります。
生命の大切さを知ることや、他者を思いやる気持ちが芽生えることは、故人の尊霊から私達に巡らされた功徳なのです。
水子供養は、何も特別な供養ではありません。
霊源院では、ご家族の方が亡くなられた場合と同様な法要をお勤めし、追善供養をおすすめしています。
ここからは、水子供養をする際の服装のマナーについて紹介します。
寺院によって差異があるかも知れませんが、一般的には喪服を着なくても問題ありません。
ただし、派手すぎる服装はその場にふさわしくないので、清楚な印象がある服装を心がけましょう。
露出度が高いミニスカートやタンクトップ、カジュアルな印象が強い柄シャツなどは、好ましくありません。
ピアスなどのアクセサリーを身に着ける場合も、華美なものではなく、なるべく目立ちにくいものを選ぶようにしましょう。
フォーマルな服装を過度に意識する必要はありませんが、その場をわきまえた服装を用意しておくのがおすすめです。
この記事では、水子供養の説明と水子供養をする際の服装のマナーについて紹介しました。
今回紹介したように、水子供養を行う際は服装などのマナーには十分に気を付けるようにしましょう。
ご不明な点がございましたら、霊源院までお気軽にお問い合わせください。